恋した人は障がい者でした。

大学生のときに好きだった人は、障がい者でした。弱視で、障がい者手帳を持つU先輩。大学のサークルで出会い、気さくな雰囲気と、ジャニーズのメンバーような今風な顔立ちが魅力的でした。一目で素敵だと思いました。

サークル入会後、新入生歓迎会では猛アピールをしました。U先輩も満更ではないようで、私の隣に来てくれて、帰りの混雑した電車内では、人混みに紛れないように抱き寄せてくれました。私は夢中になっていました。

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大学で初めてのテスト期間。「勉強教えてください」とお願いすると、「いいけど…」と、いつも親切なのに、U先輩は歯切れが悪いのです。このとき初めて、赤とピンクなど色の区別がつかないこと、障がい者手帳があって車の免許も取れないこと等を打ち明けられました。勉強も分厚いルーペのような拡大鏡を使って教えてくれました。

正直ショックでした。私は旅行が好きだったので、ドライブデートが夢でした。せっかくU先輩が打ち明けてくれたことを受け止め切れず、U先輩との関係性にも迷ってしまいました。

時間はかかりましたが、付き合うのには相当な覚悟が必要になると思い、覚悟を決めて告白しました。U先輩からの答えはノー。U先輩にゾッコンの私には、幻滅されたり迷惑をかけたりしたくないとのことでした。

あっさり振られた私ですが、大学を卒業した今、私とU先輩は同業者です。私は国語、U先輩は体育を指導する、高校教師になりました。二人とも夢を叶えたのです。大学生だったあの頃、勉強を教えてもらったことが懐かしいです。同じ仕事をしている先輩として尊敬しています。